【27卒エンジニア就活】生殺与奪の権を他人に握らせない就活体験談

2026/03/20
Contents

はじめに

この記事では、27卒WEB系エンジニアとして就活を経験した私が、就活の流れや重要だと感じたポイント、そして就活中に感じた不満とその対策をまとめています。エンジニアの就職活動はいつから何を準備すればいいのか分かりにくいため、これから就活を控えている方の参考になれば幸いです。

📌この記事の要約

27卒WEB系エンジニアの就活体験談です。大学1年生から長期インターンで実務経験を積み、大学3年生の夏インターンを経て年内に内定を獲得しました。早く動くほど次のステップの選択肢が広がること、そして内定承諾は「人的資本の投資判断」として客観的な基準で行ったことをまとめています。

対象読者

  • WEB系エンジニアとして新卒採用での就活を考えている大学生
  • エンジニア就活の全体像やスケジュール感を知りたい方
  • サマーインターンや長期インターンシップについて情報を集めている方
  • 現在の就活事情を知りたい社会人
  • 就活生が何を考えているか知りたい人事担当者

結果

3社受けて2社から内定が得られました。全社サマーインターン経由の選考です。1社の落選はカルチャーミスマッチが大きかったかもと感じています。

就活のプロセス

実質的に就活は大学1年生から始まりました

  • 大学1年生 4月〜 エンジニア長期インターン探し
  • 大学1年生 夏 エンジニア長期インターン開始
  • 大学2〜3年生の春 サマーインターン探し・選考
  • 大学3年生 夏 サマーインターン(就業型2社、ワークショップ型1社)
  • 大学3年生 秋 本選考
  • 大学3年生 11月 内定

大学3年生かつ年内で内定が得られる時代になりました。

就活で感じた重要ポイント

エンジニア就活で重要だと感じたポイントをまとめました。各ポイントの詳細は後続のMISSIONで振り返っています。

  1. スキル面は実務経験やチームでの開発経験が何よりも求められた → MISSION 1で詳述
    1. 個人開発の「結果」はあまり評価されなかった。その過程を説明できるとGoodだった
    2. 実務経験を積む機会がない場合は大学のサークルなどを活用してチームで開発する経験があると良かったと思う
    3. 自分が何をしたいかをしっかり語れるようにすることが重要だった。「技術力を磨いてテックリードになりたいです」ではなく、「どういうものを作って、どういうことを成し遂げたいか」というような野望を語れるかが問われた
  2. 夏インターンは実質本選考のプロセスだった → MISSION 2で詳述
    1. 企業が優秀な学生を囲い込むためのイベントだった
    2. 優秀というのは現在のスキルが多い人ではなく、今後成長できそうという意味。新卒なので
  3. 夏インターンの募集は大学3年生の4月頃から始まった
    1. つまり、大学2年生までにある程度の準備が必要だった
  4. 夏インターン(特に就業型)の募集枠は小さかった
  5. 夏インターンで結果を残せたことで本選考で優遇された
  6. 夏インターン以上に本選考では厳しく査定された → MISSION 3で詳述

このように、夏インターンに参加できるかがカギでした。さらに、内定をもらった後も「どの企業に自分の時間を投資するか」という判断が待っています。そこで、実際に就活時に設定していた3つのMISSIONを紹介します。

MISSION 1:実務経験を得よ

夏インターンの選考でも、本選考でも、実務経験に関する内容はよく聞かれました。実務経験があるというだけで就活難易度が大きく変わったと感じたので、積極的に狙いました。

どうやって探したか

InfraやWantedlyなどのサイトを利用しました。求人は多くありましたが、未経験OKな求人を探すのは難しかったです。

実務経験が欲しい理由:チームでの経験が重要だから

個人開発と実務は全然違うと感じました。特に、「どのくらいのチーム規模でどのようにコミュニケーションをとったか」、「チームで働きやすい人と働きにくい人の違い」というような個人ではなく集団でどのように動いたかという質問は本選考でもよく聞かれました。具体的に個人開発と何が違うか感じたことをまとめます。

個人開発と実務の違い

ソースコードの規模が違う程度だと最初は思っていましたが、その程度ではありません。何が違うか。それは、自由度が全然違うということです。

個人開発の特徴
  • 好きな技術で開発できる
  • 自由に時間をかけられる
  • 作りたいものが作れる
実務の特徴
  • 既存の技術を踏襲する必要がある
  • 納期(いつまでに)の制約がある
  • 泥臭い制約が多い

個人開発ではやりたい放題できましたが、実務ではこのような制約が多くありました。これを経験したかしていないかで大きな違いが出るので実務経験は必要とされていました。企業から求められる技術力というのはキラキラした経験ではなく、くすんだ経験の積み重ねでした。

重要ポイント1で述べた「実務経験やチームでの開発経験が何よりも求められた」というのは、こうした背景があったからです。

MISSION 2:夏インターン先を確保せよ

夏インターンは参加すれば色々お得だったので、必ず参加したいと考えていました。

サマーインターン参加のメリット

以下のメリットがあると感じました。

  1. 実際に働くことで、会社の雰囲気や文化を感じられた
    1. インターン向けに良い部分だけを見せるという会社は少ないのである程度信用できました。内定承諾先を選ぶ際にも役立ちました
  2. 給料ももらえた(時給2000円〜が相場)
  3. 本選考の一部をスキップできた

どうやって探したか

サポーターズの1on1イベントなど、逆求人イベントを活用しました。実務経験があったので参加するための選考は比較的簡単に通りました。そこで多くの企業と面談して、「自分はどのような会社で働いて、どのようなエンジニアになりたいか」自問自答しました。

就活時短ポイント!なぜ逆求人?

逆求人イベントは選考スキップがもらえることがあります。具体的には、書類選考スキップ、面接スキップなどがあります。

サマーインターン選考対策

「自分がエンジニアとして何を大事にしているのか」というようなマインドセット、そして「どのような開発をしてきてどのように考えたか」というような技術力を具体的なエピソードとともに語れるように準備しました。志望理由はまだ技術的な目的(貴社の〇〇の開発を通して△△を学びたい)程度で十分でした。

面接対策は「一問一答」ではなく木構造で考える

少しエンジニアっぽい考えを選考対策に加えます。 面接対策としてよくあるのは「質問と回答を暗記する」という方法ですが、私はあまり効果的ではないと感じました。 面接ではほぼ確実に深掘りが入ります。 そのため、一問一答で回答を準備しても途中で破綻します。

そこで私は、回答を 木構造(ツリー構造) で整理しました。

例:  
・なぜエンジニアを志望したのか(よくある質問ですね)  
 ├ きっかけ  
 ├ どのような経験をしてきたか(ここが重要!)  
 └ 将来どのようなものを作りたいか  

このように背景・経験・将来像をセットで整理しておくと、どの方向に深掘りされても一貫した回答ができました。

結果だけでは評価されない(逆にありがたい)

ここでいう、結果というのは「〇〇を開発した」、「インターンに参加した」、「〇〇の資格を取った」というようなものです。 どこの企業でも 「プロセス」に興味を持ちます。何がきっかけで、どのようなことをして、どのような結果になって、どう感じたか。 就活以前にこれが説明できないとどうしても胡散臭い自慢話になってしまうと感じました。 あと、私は遭遇していませんが、もし結果だけを評価してくる企業があったとしたら、入社後にメンタルを潰されると思うのでありがたいと思いました。

たくさん選考を受けるのは重要だった

面接に慣れることが何よりも大事だと感じました。自分が伝えたいことをしっかり伝えるためには何よりも面接慣れが重要でした。

鋼の精神を持った

夏インターン選考では一部企業では落選でした。ですが、ここで落ち込むと他企業の選考に響くので、単に縁がなかっただけと割り切りました。

これを言うと人事担当者に怒られそうですが、「夏インターンの選考落としてきた企業は、絶対本選考も受けない」と心に決めていたのでそれくらいの厚顔無恥精神で戦っていました。「生殺与奪の権を他人に握らせるな」ということですね!

※あくまで長期戦で精神を強く保つためです。貴重な時間をいただいているのでしっかり感謝の気持ちを持ちましょう。ちなみに、夏インターンに落ちても本選考では合格という例もあるらしいので機会損失には気をつけてください。

重要ポイント2〜5で述べたように、夏インターンは実質本選考のプロセスであり、ここで実績を作れるかが就活全体の流れを左右しました。

MISSION 3:本選考を突破し、内定を承諾せよ

本選考の対策自体はサマーインターンと同じ選考対策に加え、志望動機の言語化ができていれば問題ありませんでした。

しかし、本選考を進める中で強く感じたのは、合格をもらうことがゴールではないということでした。ゴールは最適なキャリアを選択することです。できる限り転職せずにキャリアを積みたいと考えていたので、この辺りからキャリアプラン・ライフプラン・企業文化などがマッチングしているかを考え始めました。夏インターンはあくまで選択肢を増やすためでしたが、本選考以降は選択肢を絞っていきました。

内定承諾は「人的資本への投資」

内定承諾というのは、単に会社を選ぶという行為ではありません。 自分という人的資本をどの企業に投資するかを決める意思決定だと考えていました。

社会人として働く時間は人生の大きな割合を占めます。学生時代も小学校から大学まで16年ですから。その時間をどの企業に投じるかによって、身につくスキル・経験・人脈は大きく変わります。そのため、企業選びをできるだけ感覚ではなく、客観的な基準で判断したいと考えました。

この考えのもと、納得のいく選択をするために実際にやったことを紹介します。

⚠️注意

ここから先は人事担当者の方は閲覧注意です

自分が何をしたいかを再言語化した

志望動機にも関わるのでこれは最優先で進めました。自分が何をしたくて、この企業ではこういうことができて……というのを言語化しました。具体的には以下のような観点でまとめました。

  • どのようなものを作りたいか: 技術を手段として何を実現したいのか
  • どのようなエンジニアになりたいか: 目指すキャリアパスの方向性(マネジメント寄りか技術寄りかなど)
  • 働く上で何を大事にしたいか: 企業文化やチームの雰囲気に求めるもの
  • 中長期的なライフプランとの整合性: 働き方(リモート可否)や勤務地が将来の生活設計と合うか

これだけで2000文字程度のレポートになりました。この言語化が後の企業比較レポートやチェックシートの評価軸にもそのまま使えたので、最初にやっておいて正解でした。

定量評価するためのチェックシートを作成した

チェックシート
画像のようなチェックシートを作成し、点数づけ、その点数をつけた理由を言語化しました。価値観がぶれないようにするためにも重要な指標でした。

なお、技術スタックの魅力・先進性の重み値はあえて0にしました。これを意識する人は多いですが、一番効率よく学べる環境というのは最新技術を導入しているとか表面的なものではなく、文化・人・制度という技術とは切り離した環境だと考えています。また、どんなに良い環境でも成長できない人はできないままなので自力でなんとかするという考えがベースにあります。

リクルーターとの面談で懸念点を探った

この辺のすり合わせは大事だと感じました。選考で落ちるリスクは増えますが、誤った選択をするリスクは減ります。この辺を忖度する必要は一切ないと思います。自分の人生は自分のものですから。

内定後に企業比較レポートを書いた

内定承諾先を感覚ではなくデータに基づいて判断したかったので、内定先を比較するレポートを作成しました。最終的に5000文字規模になりましたが、書き上げたことで「なぜこの企業を選ぶのか」を自分自身に対して明確に説明できる状態になりました。以下のような観点で分析しました。

給与構造の分析

単純に年収の額面を比較するだけでなく、月給のうち手当が占める割合(手当比率)や時間単価を算出しました。手当比率が高いと、手当は本給と比べて変更されやすいため減給リスクが大きくなります。また、固定残業代から逆算して時間単価を比較することで、残業が増えた場合のリスクも見積もりました。最近は固定残業代で額面を大きく見せている企業が多いのでしっかり確認しました。

ビジネスモデルと財務の分析

半期報告書などのIR情報をもとに、売上高の成長率・純利益率・自己資本比率などを比較しました。上場企業であれば公開が義務付けられており、投資家向けの情報なので会社がどの方向に向かうかが一番わかりやすく書かれていました。

項目わかること
自己資本比率財務の安定性。高いほど借入に依存しておらず倒産リスクが低い
営業利益率本業の稼ぐ力。高いほど事業そのものが儲かっている
純利益率最終的な収益性。税金や特別損失を含めた総合的な利益体質
参入障壁の高さ競合の入りにくさ。高いほど価格競争に巻き込まれにくく事業が安定する

特に自己資本比率は高いほど健全な財務といえますが、企業のフェーズ(グロースフェーズ)であれば低くなりがちなのであくまで参考程度にした方が良いと思います。また、ビジネスモデルやサプライチェーンによっても営業利益率も変わってくるので、単純に高い方が優れていると比較できるわけではないことに注意しました。なので基本的な企業研究が済んでいる前提で行った方が良いですね。

資産形成シミュレーション

持株会の奨励金率やストックオプションの条件を比較し、長期的にどちらが低リスクで資産形成できるかを検討しました。貨幣の時間価値など(若いうちに得る収入とそれによって得られる経験ほど複利が利く)の観点も加えました。20歳で得る100万円と50歳で得る100万円ではできることが違いますからね。資産形成の話は後日また別の記事にしようと思います。

ライフプランとの整合性

勤務形態(リモート可否)、転職時の不利にならないか(本給の水準)、住宅ローンの借入可能額への影響など、中長期的なライフステージの変化を見据えた比較も行いました。

重要ポイント6で「夏インターン以上に本選考では厳しく査定された」と述べましたが、それは選考の難易度だけでなく、自分自身の判断基準もより厳しくなったという意味でもあります。選考を突破するだけでなく、その先の「どの企業に人生を投資するか」まで考え抜いたのがこのMISSIONでした。

運命の選択

ここまでチェックシート、レポート、財務分析までしてきました。材料は出揃い、完璧なはずです。
しかし!

あれ?両方とも楽しそうじゃね?

というように結局迷う事になりました。 気持ち的には分身をもう1人用意してそれぞれで内定承諾させたかったです(ついでに収入もほぼ2倍ですからね。分身すればお得です)。

エンジニア就活ブチギレポイント・対策

⚠️注意

ここから先はかなり過激です。

長期インターンシップの募集は実務経験必須の募集が多い!

よくある「鶏と卵どちらが先か」という問題です。実務経験が欲しくて長期インターンシップを探しているのに実務経験を求められるのが困りました。これに関しては文句を言っても仕方がないので頑張って求人を探しました。この社会で生きると言うことは理不尽な矛盾との戦いに出るということですね。就活も例外ではありません。

こんな早い時期に就活をさせて、学生に何を求めてるんだ!!

2年生から3年生にかけての春休みから就活が始まるのは正直かなり早いと感じました。 まだ研究室にも配属されていない時期です。 しかもESや面接では大学の成績について聞かれることはほぼありませんでした。 これを経験して「大学とは何なのか」と哲学的な問いを抱えた就活生は私だけではないはず。 なので、大学は学問を学ぶ場所ではなく就活予備校だと思っていた方が精神衛生上良いと思います。大学の授業は役に立ちます。ですが、3年生でまだ授業が多くある中、就活と並行して力を入れるのは無理です。このようにリソース不足に追いやるのが現代の就職活動なのです。周りの大人が「大学は学問がー」とか講釈を垂れようと自分の意思を貫きましょう。時代は変わりました。

就活早期化のメリット・デメリットをまとめると以下になります。

メリット / 得られるもの
  • 大学4年生では卒業研究だけに集中できる
デメリット / 支払うコスト
  • 2年→3年の春休みから就活開始で早すぎる
  • 研究室配属前なのに就活が始まる
  • 大学の成績はほぼ聞かれない
  • リソース不足に陥りやすい

個人的にデメリットが大きく感じました。3年生で就活するのはしんどいので勘弁してくれというのが本音です。売り手市場なのはありがたいですがやりすぎだと思います。

結論

エンジニアの就職活動を振り返って最も伝えたいのは、早く動き始めること自分の判断軸を持つことの2つです。

MISSION 1で実務経験を早期に積んだことがMISSION 2の夏インターン選考を有利にし、MISSION 2で得た経験と実績がMISSION 3の本選考・内定承諾の判断材料になりました。このように、早く動くほど次のステップの選択肢が広がる構造になっていました。

そして、自分が何をしたいかを言語化し、チェックシートやレポートで客観的に評価したことで、内定承諾の判断に後悔がなくなりました。

就活は企業に選ばれるだけのイベントではありません。自分がどの企業に人生の時間を投資するかを決める意思決定です。そのために必要な情報を集め、自分なりの基準で判断する。それが「生殺与奪の権を他人に握らせない」就活だと思っています。

最後に

ここまで色々と率直なことを書きましたが、今回の就活を通して関わってくださった企業の皆様には本当に感謝しています。

面接や面談ではどの企業も対等かつ丁寧に時間をかけて対応してくださいました。特にリクルーターの方々には、キャリアについて真剣に向き合っていただき、多くの学びを得ることができました。

この場を借りて改めて感謝申し上げます。 そして、ここまで読んでいただきありがとうございました。 この記事が、これから就活を迎えるエンジニア志望の方の参考になれば幸いです。

プロフィール画像
WRITTEN BY
あきぞら

東京都市大学 情報工学部在籍(2027年卒業予定)。
中学時代よりC#および.NETを用いた個人開発をスタート。現在はWebアプリエンジニアとして活動し、国内大手SaaS企業より内定。 培った技術の活用法から、新卒エンジニアとしてのキャリア形成、生産性を高めるITツールの導入まで、ITに興味のある方や現役エンジニアに役立つバラエティ豊かな情報を発信しています。